「法人代表だけど、個人プラチナの方がお得では?」
アメックスのプラチナ2券種で悩む方は多いと思います。両カードは年会費こそ同じ(165,000円税込)ですが、決済口座・会計連携・付帯特典の設計思想がまったく違うのをご存知でしょうか。
本記事では、実際に2枚を併用している私が“ここが決定的に違う”というポイントを10,000文字で徹底比較!

あなたの用途に合うのはどちらか、ぜひ判断材料にしてください!
アメックス・ビジネス・プラチナとアメックス・プラチナの違い
両カードの主要スペックをまとめると以下のとおりです。
項目 | ビジネスプラチナ | 個人プラチナ |
申込対象 | 法人代表・個人事業主 | 個人 |
引落口座 | 法人/屋号口座が設定可 | 個人 |
追加カード | 従業員4枚無料 | 家族4枚無料 |
freee/MFクラウド連携 | 〇 | × |
2万円トラベルクレジット | 〇 | 〇 |
JALオンライン割引 | 〇 | × |
ホテル上級会員資格 | ほぼ同等 | ほぼ同等 |
キャッシング | × | 〇 |
リボ/分割払い | × | 〇(ペイフレックス) |
引き落とし口座の名義が異なる
最も根本的で重要な違いが、カード利用代金の引き落とし口座です。
- ビジネスプラチナ:法人の場合は「法人口座」、個人事業主の場合は「屋号付き口座または個人名義の事業用口座」を設定する必要があります。
- 個人プラチナ:「個人名義の口座」のみ設定可能です。
これは、ビジネスカードが事業経費の決済を目的としているため、経費の支払い元である事業用口座からの引き落としが原則となるからです。事業の支出と個人の支出を明確に分ける「公私分離」は、適正な経理処理と税務コンプライアンスの基本です。
もし個人プラチナで事業経費を支払ってしまうと、プライベートな支出と混ざってしまい、確定申告の際に経費を仕分ける作業が非常に煩雑になります。また、税務調査の際にも、経費の正当性を説明しにくくなる可能性があります。
ビジネスの支出を管理し、経理を効率化するという目的があるならば、引き落とし口座の観点からビジネスプラチナを選ぶことが絶対条件といえるでしょう。
付帯特典が異なる
プラチナカードの魅力は、その豊富な付帯特典にあります。ビジネスと個人、両カードで共通する特典も多いですが、それぞれにしかない独自の特典が存在します。
- プラチナ・セクレタリー・サービス:24時間365日対応のコンシェルジュサービス。
- プライオリティ・パス:世界1,500カ所以上の空港ラウンジを利用可能。
- ホテル・メンバーシップ:高級ホテルの上級会員資格を無条件で取得。
- ファイン・ホテル・アンド・リゾート(FHR):一流ホテルでVIP待遇が受けられる。
- フリー・ステイ・ギフト:毎年のカード更新で国内ホテルの無料宿泊券をプレゼント。
- 追加カード4枚無料:役員や従業員向けの追加カードが無料。経費管理の効率化と福利厚生の充実に直結します。
- 福利厚生プログラム「クラブオフ」:宿泊施設やレジャー施設などを優待価格で利用できる福利厚生サービス。従業員の満足度向上に貢献します。
- ビジネス・ワランティ・プラス:カードで購入した事務用機器の保証期間を延長する保険。
- ジー・サーチ法人サービス年会費無料:国内最大級のビジネス情報データベースサービスを無料で利用可能。
- 家族カード4枚無料:配偶者や両親、18歳以上の子ども向けのカードが無料。家族もプラチナの特典を享受できます。
- パーソナル・インポート・サービス:海外でしか手に入らない商品の購入をサポート。
- ファイン・ショッピング:高級ブランド店での優待や特別イベントへの招待。
- KIWAMI 50:予約困難な高級レストランをアメックスが確保し、会員に席を提供。
このように、ビジネスプラチナは「組織」としての利用を想定した経費管理や福利厚生、ビジネスサポートに強みがあります。一方、個人プラチナは「個人と家族」のライフスタイルをより豊かにするための特典が充実しているのが特徴です。
キャッシング機能の有無が異なる
意外と知られていない違いですが、キャッシング機能の有無も大きなポイントです。
これは、ビジネスカードが事業経費の「決済」を目的としており、カード会社からの「融資(借入)」を前提としていないためです。事業の運転資金など、融資が必要な場合は、ビジネスローンなど別の金融商品を検討することになります。
一方、個人プラチナは個人の消費活動をサポートするカードなので、急な出費に対応するためのキャッシング機能が付帯しています。海外のATMで現地通貨を引き出す際などにも利用できます。
この違いは、両カードの法的な位置づけや目的の違いを明確に示しているといえるでしょう。
ゴールドカードやグリーンカードの違い
プラチナカードを検討する上で、その下位カードである「ゴールドカード」や「グリーンカード」との違いを理解することも重要です。
ステータスが異なる
まず最も分かりやすいのが、カードが持つステータス(社会的信用度)です。グリーン、ゴールド、プラチナの順にステータスは高くなります。アメックス・ビジネス・プラチナは、その中でも頂点に位置するカードであり、所有していること自体が成功したビジネスパーソンの証となります。
会食や海外での支払いなど、ビジネスの重要な局面でこのカードを提示することは、相手に対する信頼感や安心感に繋がり、円滑なコミュニケーションを助ける効果も期待できるでしょう。
年会費と付帯特典が異なる
年会費の差は、そのまま付帯特典の差に直結します。 グリーンカードは、経費精算の効率化や空港ラウンジ利用といったビジネスカードの基本機能を備えたエントリーモデルです。
ゴールドカードになると、ダイニング特典(レストラン1名無料)や手荷物無料宅配など、ビジネスをより快適にする特典が加わります。
そしてプラチナカードは、ゴールドの特典をすべて含んだ上で、24時間対応のコンシェルジュ、プライオリティ・パス、フリー・ステイ・ギフト、ホテル上級会員資格といった、他のカードを圧倒する特別なサービスが付帯します。



これらの特典を使いこなせるのであれば、年会費の差額を遥かに上回る価値を享受できます!
付帯保険の保障額が異なる
万が一のリスクに備える付帯保険も、カードのランクによって大きな違いがあります。特に海外旅行傷害保険では、補償額や付帯条件に顕著な差があります。
- プラチナカード:最高1億円が自動付帯。さらに、傷害・疾病治療費も各1,000万円まで補償され、海外での医療費リスクに手厚く対応できます。
- ゴールドカード:死亡・後遺障害は自動付帯5,000万円+利用付帯で1億円。治療費用は各300万円で利用付帯です。
- グリーンカード:補償上限は死亡・後遺障害5,000万円、治療費用は各100万円と控えめ。すべて利用付帯です。
ポイント還元率が異なる
基本的なポイント還元率はどのカードも100円=1ポイントで共通ですが、プラチナカードはポイントを貯めやすい優遇措置が複数用意されています。
プラチナカード:追加費用なしで「メンバーシップ・リワード・プラス」に自動登録され、ポイントの有効期限が無期限になります。ANAマイルなどへの交換レートも1,000ポイント=1,000マイルと非常に高く、ポイントの使い勝手が大幅に向上します。また、「ボーナスポイント・プログラム」に登録すれば、Amazon.co.jp、Yahoo!ショッピング、JALなど特定加盟店での利用時にポイント3倍の特典を受けられます。
ゴールド/グリーンカード:「メンバーシップ・リワード・プラス」へは年会費3,300円(税込)での登録が必要です。未登録時は有効期限が最長3年、マイル交換レートもやや低めとなっています。海外利用時にポイント倍率が上がるような優遇はありません。
アメックス・ビジネス・プラチナとアメックス・プラチナはどちらを選ぶべき?



アメックス・ビジネス・プラチナとアメックス・プラチナのどちらを選ぶべきかは、利用目的によって異なります!
法人の経費決済や会計ソフトとの連携を重視したい方には、ビジネス・プラチナの方が適しています。一方で、家族との旅行での優待やキャッシング機能も重視したい方には、個人向けのプラチナカードがおすすめです。
なお、両方のカードを保有する場合は、事業経費はビジネス・プラチナカードに、私的な支出は個人のプラチナカードに集約することで、それぞれの用途を明確にしつつ、ポイントを合算して効率的に活用することが可能です。これが最適な運用方法といえるでしょう。
アメックス・ビジネス・プラチナを利用するメリット
では、ビジネスプラチナを選ぶと、具体的にどのようなメリットが事業にもたらされるのでしょうか。
ここでは、経営者の視点から5つの大きなメリットを解説します。
メリット①業務効率化につながるサービスを受けられる
経営者の時間は有限であり、最も貴重な資源です。ビジネスプラチナは、煩雑な業務から経営者を解放し、コア業務に集中できる環境を提供します。
- プラチナ・セクレタリー・サービス: 出張や会食の手配、贈答品の検索などを24時間365日体制で代行。優秀な秘書を雇うのと同じ効果が得られます。
- 経費精算システムとの連携: freeeやマネーフォワードなどの会計ソフトとAPI連携し、利用明細を自動で取り込み。経理作業を劇的に効率化します。
- 追加カード: 従業員にカードを渡すことで、立替払いや仮払い精算の手間がなくなります。
これらのサービスを活用することで、経営者自身だけでなく、経理担当者も含めた会社全体の生産性向上に繋がります。
メリット②キャッシュフローの改善につながる
事業運営において、キャッシュフロー(資金繰り)の安定は生命線です。ビジネスプラチナは、このキャッシュフローを大きく改善する助けとなります。
- 支払いサイトの延長: カード決済を利用すれば、実際の支払いは約1ヶ月先の引き落とし日になります。これにより、手元資金に余裕が生まれ、急な支払いに対応しやすくなります。
- 一律の制限がない利用可能額: 高額な設備投資や広告費、納税など、まとまった資金が必要な場面でも、柔軟な利用可能額で対応。ビジネスチャンスを逃しません。
資金繰りに余裕が生まれることで、精神的な安心感を得られるだけでなく、より積極的な事業投資を行うことが可能になります。
メリット③ビジネス拡大のためのサポートを受けられる
アメックス・ビジネス・プラチナは、事業拡大をサポートするための独自サービスも提供しています。
- ジー・サーチ法人サービス:国内最大級の企業情報・新聞記事データベース(帝国データバンク等)を無料で利用可能。取引先の与信調査や市場動向の把握に役立ちます。
- ビジネス・リンク®(ビジネスマッチングサービス):アメックス会員限定のマッチングプラットフォームで、販路開拓や提携先の発見を支援。交流イベントや商談支援などの機会も提供されます。
- 高い社会的信用力:プラチナカードのステータスが、初対面の取引先との商談や交渉時に信頼感を与えることもあり、ビジネスの後押しになる可能性があります。
メリット④出張時のサポートを受けられる
国内外への出張が多い経営者にとって、ビジネスプラチナのトラベルサポートは絶大な威力を発揮します。
- 空港ラウンジ: プライオリティ・パスで世界中のラウンジを利用でき、フライト前の時間を快適に過ごせます。
- ホテル優待: ホテル上級会員資格やFHRにより、客室アップグレードや朝食無料などVIP待遇を受けられ、出張の疲れを癒せます。
- 手荷物無料宅配: 海外出張の際、往復でスーツケース2個を無料で配送。移動の負担を軽減します。
- 手厚い海外旅行保険: カードを持っているだけで最高1億円の補償が自動付帯。万が一の時も安心です。
メリット⑤福利厚生を拡充できる
従業員の満足度を高め、優秀な人材を確保することは、企業の持続的な成長に不可欠です。ビジネスプラチナは、大企業並みの福利厚生を手軽に導入できるツールにもなります。
- 追加カード会員への特典適用: 追加カードを持つ従業員も、プライオリティ・パスや旅行保険などの特典を利用できます。これは非常に強力なインセンティブになります。
- 福利厚生プログラム「クラブオフ」: レジャー施設や宿泊施設、自己啓発サービスなどを優待価格で利用可能。従業員とその家族の生活を豊かにします。
特に、追加カードが4枚まで無料である点は、コストを抑えながら福利厚生を充実させたい中小企業やスタートアップにとって、非常に大きなメリットといえるでしょう。
アメックス・ビジネス・プラチナを利用するポイント



ビジネスプラチナの価値を最大限に引き出すためには、いくつかのポイントを押さえて利用することが大切です!
利用可能金額を確認する
アメックスのビジネスカードには、一律の利用限度額が設定されていません。しかし、これは無制限に使えるという意味ではなく、カード会員ごとに利用状況に応じて個別の目安額が設定されています。
高額な決済を予定している場合は、事前にアメックスの会員専用サイト「オンライン・サービス」やアプリで、利用予定金額が決済可能かを確認することができます。また、事前にアメックスのデスクに電話で相談(事前承認手続き)をしておくことで、よりスムーズに決済を行うことが可能です。
この仕組みを理解し、計画的に利用することで「決済しようとしたら通らなかった」という事態を防ぐことができます。
従業員の利用ルールを制定する
追加カードを従業員に渡す際は、事前に利用に関する明確なルールを定めておくことが重要です。
- 利用範囲: どのような経費(出張費、接待交際費、備品購入費など)に利用して良いかを明確にします。私的利用は厳禁であることを徹底させましょう。
- 利用上限額: 必要に応じて、従業員ごとに追加カードの利用上限額を設定することも可能です。
- 領収書の保管: カードで決済した場合でも、経費精算の証憑として領収書(レシート)の提出を義務付けます。
ルールを文書化し、周知徹底することで、経費の不正利用や公私混同を防ぎ、健全な経費管理体制を構築できます。
事業の支払いに利用できるカードの種類
事業の支払いに利用できるカードは、ビジネスプラチナのような「クレジットカード」だけではありません。他の選択肢として「ビジネスデビットカード」と「ビジネスプリペイドカード」も存在します。
それぞれの特徴を理解しておきましょう!
- ビジネスクレジットカード: 後払い方式。利用した代金が後日、指定口座から引き落とされる。審査があり、信用(与信)に基づいて利用枠が設定される。キャッシュフロー改善に繋がるのが最大のメリット。
- ビジネスデビットカード: 即時払い方式。利用した瞬間に、紐づけられた銀行口座から代金が引き落とされる。原則として審査不要で、口座残高の範囲内で利用できる。使いすぎを防げるが、キャッシュフロー改善効果はない。
- ビジネスプリペイドカード: 前払い方式。事前にカードに入金(チャージ)した金額の範囲内で利用できる。審査不要で発行できるものが多い。
事業の支払いにおいては、支払いサイトを延長して手元資金を確保できる「キャッシュフロー改善効果」が非常に重要です。この点において、後払い方式であるビジネスクレジットカード、特に利用可能額に柔軟性のあるアメックス・ビジネス・プラチナは、他のカードにはない大きな優位性を持っているといえます。
用途に応じて個人かビジネスを選ぶかを決めよう
決済口座の管理や会計ソフトとの連携を重視する場合は「ビジネス・プラチナ」、家族向けの特典やキャッシング機能を重視する場合は「個人プラチナ」を選ぶとよいでしょう。



どちらのカードを選ぶかは目的に応じて判断するのがベストです!
いずれのカードも年会費は165,000円(税込)と高額なので、その金額に見合う特典やサービスをどれだけ活用できるかがポイントになります。特に、年間の事業経費が1,000万円を超えるような場合には、ビジネス・プラチナカードの方がより大きなメリットを得られる可能性が高いといえます。
アメックス・ビジネス・プラチナの入会特典・キャンペーン
現在受けられる入会特典は以下の通りです!
- Amazonご利用ボーナス:ご入会後4ヶ月以内にAmazon対象サービスで合計100万円のカードご利用で140,000ボーナスポイント
- ご利用ボーナス1:ご入会後4ヶ月以内に合計200万円以上のカードご利用で60,000ボーナスポイント
- ご利用ボーナス2:ご入会後4ヶ月以内に合計400万円以上のカードご利用で20,000ボーナスポイント
- 通常ご利用ポイント:合計400万円のカード利用で40,000ポイント



この機会にぜひ入会を検討してみてはいかがでしょうか!